秘封喫茶劇場の思い出。

こんにちは、きずなです。
先日5/3に開催された『秘封喫茶劇場』についてです。
抽選制ではありましたが、お越しいただいた方、スタッフで参加された方
興味を持ってくださった方本当にありがとうございました!

今後CD音源の頒布が予定されていることもあり、
脚本内容はあまりネタバレしておりませんが、会場の雰囲気が少しでも
わかればいいなーということと、自分の思い出に書いてみました。長い。

幾つか項目に分けてみました。上からだーっと読んでもいいですが、
各項目にリンクでも飛べます。やったね。

1、秘封喫茶劇場とは?
2、開催概要について
3、演者・脚本・スタッフの紹介
4、当日の様子
5、第1公演/脚本:じる (じるランド)
6、第2公演/脚本:きずな (ロマンチックメロウ)
7、第3公演/脚本:人比良 (四面楚歌)
8、公演終了後の様子
9、企画に参加した感想など

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【1、秘封喫茶劇場とは?】

発端は2014年6月9日の、しんばし氏(@shin_bashi)の発言でした。

twitterだけではなく、いろいろな媒体でみんなが
「こんなのあったらいいな〜」というちょっとした妄想の1つ。
当時、私もこの発言を見ていて面白そうだなーと思ったことを覚えています。

それが現実になってしまったのが、このイベントです。
http://k2fg.net/kissa/

情報公開〜当日の様子はこちらでも見られますので
当レポートと合わせて見ていただければ、会場の雰囲気が何となく伝わるかと思います。
http://togetter.com/li/816123

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【2、開催概要について】

2015年5月3日(日)、第12回例大祭のちょうど1週間前が開催日でした。
場所は高円寺のレンタルカフェ『Livingood Cafe』
http://www.livingood-cafe.net/

公募型かつ参加型のイベントであり、参加者の募集は16名。
募集を掛けたあと、多数の応募があったため、本来よりも観客の募集は早期〆切になり
最終的には参加者は抽選で選ばれることになりました。

今まで(私が知るかぎりでは)存在しなかった、
『その場でドラマCDを公開収録する参加型のイベント』であり、
通常のイベント参加と似た形式ではあるものの参加料を取るということから、
企画を見た方からは驚きの声があったように感じました。

主にTL上で見たのは、金額が高いということや実際に出来るのかという疑問の声でした。
勿論好意的な声も沢山あり、是非参加してみたいという声や
企画を動かすこと自体凄いという言葉も見受けられました。

是非にかかわらず色々なお言葉を頂けるということは、
関心を持って頂いているということでもあるので非常に興味深かったです。

私も最初に企画を聞いた時には非常に驚いたため、
企画が発表になったときは、皆様の反応が非常に新鮮でした。

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【3、演者・脚本・スタッフの紹介】

 

◯宇佐見蓮子役:滑川恭子 さん 
声優・俳優として様々な活動を精力的にされている滑川さん。
今回、秘封倶楽部の宇佐見蓮子役としての参加でした。
優しい中に芯の通った声、少女らしいまっすぐな視線が印象的な方です。

◯マエリベリー・ハーン役:玉樹るい さん
あみたん娘『セシル』の公式レイヤーなど様々なイベントに出演されている玉樹さん。
今回、秘封倶楽部のマエリベリー・ハーン役としての参加でした。
柔らかな雰囲気の中に、どこか妖艶な気配を持つ笑顔が印象的な方です。

◯企画・店長 役:和紀 さん(鏡花風月)
本企画を主導されていらっしゃいました。
東方projectを中心に同人活動をされています。
ストーリーだけではかく装丁などの頒布形態にもこだわりを持って活動されています。
氏は、当日の店長役のキャストとしても参加されていました。

◯店員 役:菊壱モンジ さん(1569)
東方projectを中心に同人活動をされています。
コスプレでの活動もされており、当日は喫茶店員として参加をされていました。

●脚本(第1公演):じる さん(じるランド)
東方projectを中心に同人活動をされています。
軽快な台詞回しと、不思議な仕掛けがあるストーリーの本を描かれています。

●脚本(第2公演)きずな(ロマンチックメロウ)
私でした。東方projectを中心に色々なジャンルで同人活動をしています。

●脚本(第3公演)人比良 さん(四面楚歌)
東方projectを中心に同人活動や商業での活動をされています。
キャラを深く表現したストーリー長編や、装丁にこだわった本が印象的です。

◯音響担当:味付け玉子 さん(味玉定食)
東方projectを中心に同人活動をされています。
バンドアレンジをベースに、キャラの心情を描く歌詞がすてきです。

◯BGM提供:ハム さん(Foxtail-Grass Studio)
東方project・オリジナルを中心に同人活動をされています。
景色と空気感を描くような優しい音楽を作られてます。

◯WEB担当:きぃ さん(unlockerfield)
東方projectを中心に同人活動をされています。
執筆のみならず、組版・デザインもされています。

◯webイラスト:心葉御影 さん(びろうど廻廊)
東方projectを中心に同人活動をされています。
柔らかい線で少女たちを描きつつ、ストーリーに密かかつ大胆な仕掛けをされています。

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【4、当日の様子】

開催当日の、5月3日。
17時00分開演の上演に備え、16時30分過ぎに会場に向かいました。

高円寺駅北口から5分程度。
商店街を通り過ぎ、住宅もある中を歩いて行くと
カフェ『Livingood Cafe』はありました。

白を貴重にして、木の素材を活かしたおしゃれなカフェ。
当然、所在地は東京ですが、もしかしたら秘封倶楽部が住んでいる世界にも
こんなカフェがあるのでは?と思えるような、少し世界から離れた場所。
本日貸し切りと書かれた看板を見ながらドアを開けると、
そこには、参加者がほぼ全員揃っていました。

参加者は抽選で選ばれたため、
面識がある人もない人も入り混じってはいましたが、
同じ『秘封倶楽部好き』ということもあり
各テーブルでは各々が談笑したり、会場に持ち込まれた同人誌・例大祭の
パンフレットを読む姿が見受けられました。

今回は、1公演ごとに席をチェンジする指定制。
入って左側のテーブル席に秘封倶楽部の2人が腰掛けて演技する形です。
当然、彼女たちの後ろにも真横にも席が配置されていました。

1番近い席は、手を伸ばせば演者に触れられる距離に配置されています。
小劇場での演劇でもめったに無い距離感は現実的ではあるものの
『これ、色々と大丈夫なのかな??』と思ってしまうには充分でした。

入って正面奥手にはキッチンがあり、店長・店員が参加者の注文を受けていました。
観劇料にはドリンク・お菓子代が含まれており、
卓上にあるクッキーを食べたり、紅茶やコーヒーを飲みながら
参加者は秘封倶楽部が現れるのを待ちます。めっちゃ監視待機です。

入って右手には、今回のスタッフ席が設置されていました。
脚本・音響関係で企画に参加していたため、
私はちょうど上演する会場全体を見渡せる位置に腰掛けることになりました。
良くも悪くもめちゃくちゃ緊張する位置に座れることが出来たため
緊張して、私はクッキーを貪り食うことになりました。

歓談しているうちに上演直前になり、店長から上演についてのアナウンスがあります。
当然、携帯電話はマナーモードに。
注文は上演中は水以外のメニューには基本的に対応しない。
それまでに注文をしてほしいとのこと。

そして、今回はあくまで喫茶店での公開収録ということもあり、
音、声を出すなという注意はありませんでした。
ただ、上演する以上秘封倶楽部は対話をするわけで、
節度を持って喫茶店の客として振る舞えばいい、という案内でした。

上演の合図はベル。

店長がベルが鳴らすことで開演。もう一度鳴らすことで終演。
全3回の上演の間には休憩時間が取られ、席移動を含め・感想を話すことも出来るようでした。

駆け込みでのドリンク注文と提供が一段落すると、
会場に蓮子とメリーに扮した2人が登場します。
一瞬のざわめきのあとに静かになる観客。2人の準備が出来た後、店長がベルを掲げます。

そして、すぐにベルが鳴ります。
すると1日限りの現を夢に変える時間が、静かに始まるのです。

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【5、第1公演/脚本:じる (じるランド)】

トップバッターはじるさんによる『シュガー・トーク・トゥ・ハー』
秘封倶楽部の2人がテーブルを挟んで向かい合い、
溜息をついたメリーが『まるで、夢を見ているみたい』と呟くところから始まります。

メリーを連れて来たかった、と話しだす蓮子とメリーの会話は
とても軽快で、一気に観客を現実から劇の世界に引き込んでいきました。

じるさんならではのテンポで進んでいく秘封倶楽部の対話は、
時に彼女たちの意識にいないはずの観客について、
『私たちの話に聞き耳を立てる人がいるのかという話だけど』と触れ、
聞き耳を立てている観客をそわそわさせます。

人間離れしたメリーが喫茶店にある結界について話し、それにメリーが答える。
タイトル通りの、シュガートーク。
2人の女の子の甘い会話を、秘封倶楽部役の2人が絶妙に再現していました。

じるさんが過去に出していた『四次元シュガートーク』を彷彿とさせる会話は、
いつもの秘封倶楽部と少し反転した結末を見せます。
いつものようで、いつもと違った秘封倶楽部。そう感じる甘くてちょっとビターな脚本でした。

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【6、第2公演/脚本:きずな (ロマンチックメロウ)】

2番目はきずなによる『same as always』
第1公演とは異なり、席に2人はつかない状態で、劇が始まります。

ドアチャイムと当時に蓮子が入店すると、喫茶店の常連なのか
蓮子は『いつもの、と』店員に向けてオーダーしていました。
何故か姿を見せないメリーに連絡を取っていると、メリーがようやく舞台に現れます。
普段、観客が知っている『秘封倶楽部』では遅刻するのは蓮子です。

どうして、メリーが遅刻したのかそんな疑問を頭の端に置かせながら、
2人はいつものように喫茶店でオカルトの話を始めます。

学校にある境界の話。そして遅れた理由。
そんな会話をしながら過ぎた時間を経て、2人はいつも通りに喫茶店を出ようとします。
しかし、そこで少し奇妙なことが起こり、物語が大きく動きます。

最後に明らかになる事実と、彼女たちの行方。タイトルの和訳は『いつもと同じように』。
見ていたはずの観客は実は見られているのかもしれない。
そんなお話を書かせていただきました。

 

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【7、第3公演/脚本:人比良 (四面楚歌)】

ラストは人比良さんによる『締切も半ばを過ぎて』
冒頭はメリーが1人で椅子に腰掛けているところから始まりました。
そこに、ぐでたまレベルでのぐでっぷりを見せた蓮子が入店します。

がっくりと机に伏して、蓮子が出した泣き声混じりの声。
『原稿が間に合わないの。締切に』

当時は、例大祭1週間前。参加している中には当然同人作家もいます。
こいつなんて脚本を最後にもってきやがった、という含みがある
ざわめきが会場に起こりました。

秘封倶楽部公認、学校非公認の新聞の締切。
そんな辛すぎるものに追い立てられる蓮子は、
四面楚歌ならではの台詞回しでメリーと共に会話を続けつつ、
原稿を進めていきます。

童話のような喩え話を交えながら続く2人のやりとりは、
途中でするりと毛色を変えシリアスめいた対話へと姿を変え、
最後は劇場のラストに相応しい幸せな結末へと向かう脚本でした。

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【8、終了後】

上記の3公演が終わり、最後のベルが鳴ると
夢のような時間は終わりを告げました。

全ての上演が終わったあとは、演者を含めた交流会があり、
主催側から台本や舞台小道具などを参加者へ提供するサービスが催されていました。
演者2人と撮影出来る時間が設けられており、
上演の思い出に演者2人にポーズを撮ってもらうなど、各々が撮影を行っていました。

また、最終公演である第3公演の脚本を担当されていた人比良さんが
公演前に会場にちょっとした仕掛けをしており、
参加者が会場内でその仕掛けを探し、見つけては笑顔で戻ってくるという
秘封倶楽部のイベントらしい光景も見受けられました。

イベント会場の撤収時間の制限はありましたが、
時間ギリギリまで参加者が会場で盛り上がり、全員が笑顔でお疲れ様でしたと言いながら
喫茶店での『秘封喫茶劇場』の時間は終わりを告げることになりました。

――めでたしめでたし。

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【9、企画に参加した感想など】

冒頭でも【秘封喫茶劇場とは?】として書きましたが、
この企画をざっくり表現すると
『喫茶店で秘封倶楽部コスプレをした2人が話しているのを客としてただ見守る』
と表現出来ます。実際、それが事実であり真実です。

もちろん終演後にキャスト、スタッフと話す懇談会もありましたが
参加型イベントである以上は観客に出来る事は体験することのみです。

当然、このレポートを読んでいる方にはコスプレが苦手な方もいるでしょうし、
原作のキャラクターを三次元で表現することは出来ないと思う方もいるかと思います。
これを書いている私自身も、数年前までは同じように考えていました。

しかし、最近はいわゆる『2.5次元ミュージカル』と呼ばれる二次元コンテンツを
原作にした舞台・ミュージカルも増えてきており、アニメ・ゲームの実写化も増えています。
私も、最初は色々と懐疑的になった部分もありますが、
こんなこと滅多に出来ないですし、面白そうなことには参加したいという気持ちが
強かったからこそ脚本参加させていただきました。

東方projectは原作のZUN氏の厚意もあり、様々な二次創作の形があります。
界隈には漫画・小説・音楽・コスプレ・グッズなど色々な表現をされている方がいます。
全員が全ての表現を受け入れろなどというつもりはもちろんありませんが、
当日参加してくださった方や、企画に興味を持ってくださった方が
新たな体験を出来ていれば企画側にいた人間の一人として幸せです。

先日主催からもアナウンスがありましたが、秋に京都で開催される
秘封倶楽部オンリーイベントにて、今回の音源が何らかの形で公開されるとのことです。

追々会場の様子や音源のサンプルなども出るかと思いますので
当日参加の有無を問わず、体験して頂ければ嬉しいです。

長々感想としてこれを書きましたが、当日までめっちゃ不安でした。
(これは他の参加者さん、スタッフさんもそういう部分あったかと思いますが)
当日、駅で「私の話楽しんでもらえなかったらどうしようもう帰りたいわ」と
ぼんやりしたりしたりもしましたが、参加出来てめちゃくちゃ楽しかったです!
会場で笑顔になってくれた方が沢山いて、頑張って良かったです。

また、もしかしたらこんな夢が現に変わることもあるかもしれません。

その時に私が関わっているかは全くわかりませんが、
面白そうだったらまた参加したり関わったり応援して頂けると、
今回のメンバーも、その時のメンバーもきっと喜ぶと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございました。
当日の補完や、現場のイメージが少しでも湧けば嬉しいです。

きずな(ロマンチックメロウ)

 

そう、そんな夢を見たの。
まるで現みたいな、夢。
でも、夢だとしても願っていればいつか現に変わるんじゃないかしら。
そんなことを思うの。ねえ、あなたはどうかしら?